
まんがやアニメの世界には、すごい能力を持ったヒーローや怪獣やロボットが登場します。僕は子どもの頃からそれらが大好きで、「実在したら、どういうことになるんだろう?」と考えるうちに、いつの間にか理科が大好きになっていました。
その体験を元に「ヒーローや怪獣やロボットたちが通う学校があったら、楽しいだろうなあ」と想像し、お話にしたのが、この『空想科学学園』です。主人公の科学二郎くんは普通の人間ですが、何か手違いがあったらしく、空想科学的なキャラたちが通う空想科学学園に転入してしまいました。大変です。どんなドタバタ学校生活が始まるのでしょう?
どうか、あなたも空想科学学園に転入したつもりで、このまんがを読んでください。クラスメートたちはぶっ飛んだ能力を持っているけど、彼らが起こす極端な現象を楽しむうちに、科学の基礎が見えてくるはずです。科学的な視点も身につくと思います。
このシリーズでは、小学校の理科で習う内容を中心に扱いながらも、ときには中学校や高校で教わるような題材にも言及することにしました。そのほうが、自分でどんどん世界を広げていくことができるし、それこそがいちばん楽しくて実りある科学の学び方だと思うからです。
さあ、今日も空想科学学園の一日が始まります!
原作・監修:柳田理科雄
1961年鹿児島県種子島生まれ。東京大学中退。学習塾の講師を経て、96年『空想科学読本』を上梓。99年、空想科学研究所を設立し、マンガやアニメや特撮などの世界を科学的に研究する試みを続けている。明治大学理工学部の非常勤講師も務める。